デイサービスの送迎を安全に行うには?経験者が徹底解説!

「デイサービスの送迎って何をするの?」
「デイサービスの送迎を安全に行なうポイントを知りたい!」

このような悩みや疑問をお持ちの方に向けて、本記事ではデイサービスの送迎業務の内容や、安全に行なうためのポイントを解説します。デイサービスで送迎を行ってきた筆者が、送迎に関するルールや必要な免許、送迎中のトラブルに対する対処法も紹介します。

本記事を読むことで、デイサービスの送迎に関して詳しく理解できます。送迎業務を経験した介護士の、実体験をもとに解説していきます。デイサービスの送迎業務が不安な方は、ぜひ最後までチェックしてください。

デイサービスの送迎業務について

デイサービスの送迎は、大きく分けて2種類あります。

  • ドライバー1人と添乗員1人
  • ドライバーのみ

デイサービスの職員配置によって変わりますが、上記2つのパターンで送迎業務をおこないます。また送迎業務は、車の運転以外にも細かい業務がいくつかあります。具体的に分けると以下の6つに分かれます。

  • 送迎車の運転:送迎車の運転をする
  • 訪問先の把握:訪問先の道順を地図などで確認する
  • 移乗介助:ご利用者様の昇降の手伝いをする
  • 健康チェック:ご利用者様の健康状態をチェックする
  • コミュニケーション:ご利用者様と会話して体調を把握する
  • 訪問先への連絡:要望のある送迎先は電話で到着時間の報告をする

専門のドライバーがいる場合は、運転業務は行いません。ただし専門のドライバーが休んでいたり勤務していないときは、介護職員が兼務で行います。
1人で送迎する場合、送迎ルールを把握していないと困ることもあるため、次の章で解説します。

デイサービスの送迎ルールってなに?

デイサービスの送迎にはルールがあります。ルールとして把握しなければいけない項目は以下の3つです。

  • 送迎距離
  • 送迎範囲
  • 送迎記録

デイサービスの送迎ルールは、介護報酬の範囲で定められています。そういった理由からおこなってはいけないこともあるため、理解するとトラブルを回避して業務に取り組めます。
1人で送迎業務をする予定の方は、ぜひチェックしてください。

送迎距離とは?

送迎距離については、厳密な決まりはありません。デイサービスの事業所内で規定を定めていることが多く、無理のない送迎距離やシフトを考えて、送迎先が組まれています。

勤務先が、どの地域を対象に受け入れるかで送迎距離は変化します。送迎のシフトに無理があると感じたときは、管理者に相談して調整してもらうようにしてください。

送迎範囲とは?

送迎範囲は、デイサービスの施設からご利用者様の自宅までが原則となっています。
ただし、ご利用者様によっては玄関から部屋の中まで、自力で向かうのが困難な方もいます。その場合、ご利用者様をベッドや、一定の場所までお連れできます。

また、これまでデイサービスから自宅以外への送迎は原則禁止とされていました。
ただし、令和3年度の介護報酬改定で出発地点か、終着地点が自宅であれば複数拠点の送迎ができるように緩和されました。
判断に困ったときは、管理者に指示をもらって行動しましょう。

送迎記録は必要?

デイサービスの送迎は、介護報酬の算定根拠とするために管理・記録が必要となります。
ただし、推奨されている記録様式は無く、事業所ごとに異なります。
勤務先によると思いますが、主に以下の項目を記載するでしょう。

  • ドライバー氏名
  • 送迎開始時間
  • 送迎終了時間
  • 送迎開始時の走行距離
  • 送迎終了時の走行距離
  • 運転した車の車種とナンバー

上記の項目を記載すると、業務を遂行した証拠になります。
他にも、送迎先によってどれくらい時間が必要かなど、送迎ルートを考えるときの参考にもなります。職場ごとに記載項目は違うため、環境に合わせて記載しましょう。

デイサービスの送迎に必要な免許は?

デイサービスの送迎で必要な免許は、普通自動車第一種免許です。

一般的なデイサービスの場合、ワゴン車やミニバンなどの福祉車両か、軽自動車などの福祉車両を利用するため普通自動車第一種免許で問題ありません。

送迎のみを目的としている職員ならば、普通自動車第一種免許のみで大丈夫です。
ただし、送迎を1人で行う職員は、乗降時などに介護も行なうため、介護資格も取得しておく必要があります。心配な方は、勤務先の管理者に確認するようにしてください

デイサービスの送迎を安全に行うためのポイント5つ

デイサービスの送迎は、安全第一で行う必要があります。ですが具体的な取り組み方を理解していないと、トラブルなく行うのは難しいでしょう。本章では、安全に行うためのポイントを紹介します。ポイントは以下の5つになります。

  • 運転技術をあげる
  • 詳しい送迎先を把握する
  • 送迎ルートをイメージする
  • 運転免許証と携帯電話を所持する
  • ご利用者様とコミュニケーションをとる

上記のポイントは、経験を踏まえてまとめた内容です。要点を押さえることで、送迎に対する不安を軽減して取り組めるでしょう。送迎業務をする予定の方や、送迎業務に不安を感じている方は、ぜひ最後までチェックしてください。

詳しい送迎先を把握する

送迎先のどこでご利用者様に乗降していただくかを、細かい部分まで把握しておきましょう。

送迎先によっては狭い路地に進入する必要があったり、駐車が難しいところに車を止めなければいけないことがあります。どこでご利用者様が乗降するかを把握しておくことで事前準備ができるため安全確保につながります。

送迎ルートをイメージする

送迎先を把握したら、送迎ルートをイメージしてみましょう。デイサービスの送迎は、乗車人数や送迎ルートの組み方次第で一度施設に戻って、別の送迎先へ向かう場合もあります。

1日に複数名の送迎をするため、どの道を使って送迎するかイメージしておく必要があるのです。想定できるルートをイメージしておくことで、安心して送迎業務を行えるでしょう。

運転免許証と携帯電話を所持する

運転免許証と携帯電話は忘れてはいけません。

免許証は、運転のときは必ず携帯する必要があります。。

もう一つ忘れてはいけないものが、携帯電話です。携帯電話の使用用途は主に以下の2つです。

  • 送迎の到着時間報告:家族やヘルパーに連絡してスムーズな乗降が可能。
  • 事故や急変などのトラブル連絡:ご利用者様の急変や事故にあったときに職場や公共施設に連絡が可能。

アクシデントがあったときに連絡手段が無くなるので、送迎のときは忘れないようにしてください。また、緊急時でも運転しながらの通話は違反です。車を必ず停車して、使用するようにしましょう。

ご利用者様とコミュニケーションをとる

ご利用者様とは、可能な限りコミュニケーションをとることを意識しましょう。
運転しながらの会話は難しいかもしれませんが、コミュニケーションを取ることでご利用者様の体調をチェックできます。いつもはよく話す人が全く話さなかったり、話し方がおかしいなど、体調の変化が把握できます。
話していて違和感を感じたら、すぐに管理者へ連絡して状況報告しましょう。

運転技術を上げる

運転技術を上げることは、ご利用者様を安全に送迎するうえでとても重要です。運転に慣れていないと、壁にぶつかった反動でご利用者様を怪我させてしまったり、車を擦ってしまうこともあります。運転技術に不安がある方は、プライベートなどで運転の練習をおすすめします。

送迎時のアクシデントと対処法

デイサービスの送迎は、事故なく終わることが重要です。ただし、予期せぬトラブルやアクシデントもあります。送迎の際に起こる主なアクシデントは、以下の3つです。

  • 送迎中の事故
  • 担当したことが無い送迎先の追加
  • ご利用者様の急変

上記のアクシデントに直面すると、パニックになってしまう人も多いでしょう。対処法を知ることで、1人で送迎に出ても焦らず対応できるようになります。

デイサービスの送迎が不安な方は、ぜひ一読ください。

送迎中の事故

事故は、ドライバーに過失がある場合と無い場合の2つに分かれます。過失の有無に関わらず事故直後に取るべき行動は以下の4つです。

  • ご利用者様と車の安全確保
  • 怪我人などの救護及び警察と救急へ連絡
  • デイサービスの管理者に連絡
  • 現場の状況に合わせて落ち着いて対処

事故を起こしてしまい、何からすればよいか判断が難しいときは、管理者に電話して指示を仰ぐことがおすすめです。

担当したことが無い送迎先の追加

行ったことが無い送迎先が突然追加されることは、定期的にあります。ある程度経験を積むとあまり気にせず対処できますが、始めたばかりのときに追加があると焦ると思います。

万が一そんな状況になったら、普段よく対応するドライバーさんに以下のポイントを確認するとよいでしょう。

  • 車をどこに停めているか
  • お迎えはヘルパーか家族か
  • 送迎前に連絡が必要かどうか
  • 住まいと周辺の雰囲気や特徴はどうか

筆者が1人でドライバーをしていたとき、上記の4つは聞くようにしていました。可能な限り情報を集めることで、より安心して送迎ができます。

ご利用者様の急変

送迎中に、ご利用者様の容体が急変したときは以下の手順で、焦らずに対処しましょう。

  1. 車を路肩か駐車場に停車。車とご利用者様の安全確保。
  2. ご利用者様の状態を確認。可能ならば楽な姿勢に整える。
  3. デイサービスの緊急時対応マニュアルに沿って行動する。
    (※無い場合はすぐにデイサービスの管理者に連絡。指示を仰ぐ。)
  4. 救急隊、もしくは管理者の指示通り落ち着いて行動する。

まずは車を安全な環境に停めて、ご利用者様の状態確認が最優先です。
後の対処はマニュアルがあるかどうか、救急隊や管理者の指示によって変化します。落ち着いて、安全な対応をおこなってください。

デイサービスの送迎についてよくある質問

デイサービスの送迎は、不安が多く困ることもあるでしょう。本章では、送迎に関してよくある質問に、実体験を踏まえて回答します。

デイサービスの送迎は難しいですか?

デイサービスの送迎業務は、下記の4つの理由から簡単ではない業務だと言えます。

  • ご利用者様を乗せている
  • 慣れない道を運転している
  • ご利用者様の安否確認をしながら運転している
  • ご利用者様とコミュニケーションをとりながら運転している

特に初めての送迎は、道や停車場所を気にしながら運転するので、難しく感じたのを覚えています。

ハードルを、少しでも下げるためにおすすめなのが、送迎が終わったあとに、ご利用者様を乗せていない状態で練習することです。
ご利用者様はいないため、話すなどの経験はできませんが、運転席から後ろの状況を確認するなどの練習はできます。このように、経験を積んで本番に臨むと、落ち着いて運転できるようになります。

デイサービスの送迎が不安です。みなさんはいつから1人で始めましたか?

管理者の考えによって変わりますが、およそ1〜2ヶ月程度で1人立ちするイメージでしょう。

ただし、別のところで送迎をしたことがある経験者や、運転慣れしている人は1ヶ月以内で1人立ちする可能性があります。ご利用者様の命を預かる大切な業務なので、不安だと感じたときは管理者に相談してみましょう。

デイサービス勤務なのですが運転をしたくありません。どうすればいいでしょうか?

もし送迎業務が怖くてできなければ、素直に運転ができない理由を管理者に伝えてみましょう。勤めたからには、運転しなければいけないわけではありません。

人の命を預かる大切な業務です。不安が大きくて難しければ無理をせず、おこなわないことをおすすめします。

まとめ

今回は経験を交えて、デイサービスの送迎ルールや業務内容、送迎を安全に行う方法を解説しました。

デイサービスの送迎業務は、ご利用者様の命を預かる重要な業務の1つです。判断を間違えれば、取り返しのつかないことになる可能性もあります。送迎中に考えられるアクシデントなども、対処法含めて紹介しているため、内容を理解して送迎業務を安心して行えるように活用してください。

この記事を書いたのは・・・

かきざき/Webライター

保有資格:介護福祉士/終活ガイド1級/エンディングノートセミナー講師/食品衛生責任者
介護福祉士として介護職を13年経験。ライター歴3年。
特養でのユニットリーダー経験や、珍しい定期巡回の経験を活かして記事執筆しています!