「老老介護」という言葉をご存じでしょうか?

高齢者が高齢者の介護をするということを、老老介護といいます。超高齢化社会になった現在、両親が90歳で健在。というのが珍しいことではなくなりました。子どもが面倒を見ることが出来れば、良いのですが実際問題として自分たちの生活に追われてなかなか親の面倒まで・・ということも、珍しいことではありません。子どもがいらっしゃらない高齢者夫婦ももちろんいます。

例えば、ご主人が92歳で心臓疾患で一時入院していました。でも症状が改善されて、その病院から退院しなくてはいけなくなりました。ご主人は自宅に戻れるのを楽しみにしています。奥様は5歳年下の87歳。奥様は高血圧の持病がありますが、特に問題なく生活を過ごせています。その87歳の婦人が旦那さんの92歳の介護をしている状況を老老介護といいます。例で出した、夫婦だけのケースばかりではありません。姉・妹という形で介護をしたり、親を面倒みる子供も高齢者だったり・・と高齢化社会と言われているだけに、高齢者が多い社会になっているのでいろいろなパターンの老々介護があります。そして、この「老老介護」はますます増えてきています。厚生労働省の調べによると、在宅介護を行っている世帯のうち、 介護する側とされる側がどちらも60歳以上という世帯は、およそ6割にのぼりまっているといいます。

老老介護が増加している背景として、しばしば核家族化の進行が指摘されています。「子どもに迷惑はかけたくない。」ということで、夫婦間での介護を行っています。ちなみに、65歳以上の高齢者がいる世帯は、全国の全世帯のうち40.1%(約1926万世帯)。構造別の内訳でみると、「夫婦のみ」が29.8%(約573万世帯)で最も多い数字になっています。子どもが遠方に住んでいるから、子どもたちの生活を壊してはいけない。できるところまで頑張る。と夫婦間で介護をしている実態が多いのが分かります。また「ヘルパーさんに来てもらいましょう」と勧めても、介護を受ける本人や介護をする方に、家族以外の人に家に入られることを嫌がる家族もあることから、ヘルパーさんに来てもらうまでもない。と拒否するケースがあることもまた事実です。そして、年代的に「老人ホーム」は「養老院」というイメージがあって、そんな所にパートナーを入れるわけにはいかない!と思っている方もいらっしゃるようです。昔、養老院は「姥捨て山」のように言われていたこともあるので、拒絶の方が先に立ってしまうのだと思います。みな理由はそれぞれですが、「だったら家で私がみる」と老老介護になることが多いのかもしれません。

同居夫婦での介護時間を見てみますと、要介護3以上から「ほとんど終日」という介護時間が30%を超えます。そして、要介護5にると介護時間は50%にまで達しています。「半日程度」も含めると、要介護3から50%を超えているので、いかに介護の負担の重さというのが分かりますよね。特に、奥さんがご主人さんを介護する場合になると、女性ゆえでしょうか。「ほとんど終日」と答えた介護者は70%にも上っています。そして、施設に入れたくても万床が多い為、待機中のために介護を余儀なくされているケースももちろんあります。

そして、「老老介護」の他にも「認認介護」というケースも増えてきています。この「認認介護」は、認知症の高齢者を介護していた高齢者自身が認知症を患ってしまって、適切な介護が出来なくなってしまっているケースです。介護をしている側が、認知症を患ってしまうというケースですが介護している側も高齢なので、こういうケースが増えてきているのにも不思議ではありません。

一般的に介護は、介護される側に認知症があっても、介護をする側は問題ないということが前提です。介護される側が認知症であっても、介護する側は認知症ではないという前提があるので、食事管理や服薬管理、排泄の介助などの身の回りの世話ということをすることができます。でも、介護者も認知症が出ている。というのであればどうでしょうか?!介護する本人自身が、自分の食事を食べたかどうかさえも分からないかもしれません。当然ながら、介護しなくてはいけないパートナーに食事をあげたかどうかを忘れているかもしれません。食事ひとつをとってみても、不安要素ですよね。もちろん服用してもらわなくてはいけない薬管理も、認知症があれば難しいと思います。日常生活を送るうえでも、ガスなどの火の始末が心配になりますよね。介護される側が、認知症でなければ、定期的に訪問しに来てくれるヘルパーさんやケアマネージャーさんに、どうも様子がおかしい。食事もくれないし・・など現状を伝えることが出来ますが、介護される側も認知症の場合、それも伝えることが出来ません。

80歳頃の認知症出現率はおよそ20%となっています。よって、夫婦のどちらかが認知症である確率は、0.2×2=0.4、約 40%となります。夫婦ともに認知症である確率は、0.2×0.2×2=0.08、約8%となります。そうなりますと、11組の夫婦の1組が、認知症の人が認知症の人を介護する、 いわゆる「認認介護」となっていると言われれています。

特に都心では核家族化が進んで、親とは別の家で暮らす家族も多いのが現状です。そうなると、「家族の介護力」は都心になればなるほど少なくなってしまいます。その一方では、高齢化が進み、認知症になる人の数も増えてきています。実際、認知症高齢者増加率を比べると、埼玉、千葉、神奈川という首都圏がトップになっています。埼玉で3倍、千葉で2.9倍、神奈川で2.8倍となっています。厚生省も老老介護から認認介護へと人数が飛躍的に増えるだろう。と予測しています。

また「シングル介護」という言葉もあります。ますシングルは「非婚者」とも呼ばれます。このシングルは、未婚者、離婚者も含みます。ここ10年ぐらい日本社会全体で、結婚をしない男女が増えていますし、また晩婚化も進んでいます。シングルと呼ばれる人数は増加しています。シングルの両親が健在でいる時期は、もちろん介護の必要はありませんので、シングルの子供は仕事など自分の事だけ気にしていれば大丈夫なのですが、片方の親が介護を必要となったり、両親ともに介護を必要とする事態もあります。多くのケースでは、両親の片方が亡くなったり、若い頃に両親が離婚したていたりと、残った一方の親の介護をその子供であるシングルの子供が介護することが多いです。親同士がどちらかを介護する「老老介護」を経てから、その後、片方の親の死亡後、シングル介護になることもあります。結婚をしている子供夫婦の場合、その夫婦の配偶者のいずれかが親の介護を行えることが多いのですが、シングルの場合は子供として親の介護をする場合に、独り身のため外部からの支援や援助も少ないため、一人で介護をするシングル介護となることが少なくないのが今の状況です。

「シングル介護」の問題点として、親に対してどの程度の介護を必要とするのか?!といつ点が考えられますが、多くの日常の時間を割くことが多いため、独身者である子供が仕事を持っている場合、その仕事をこなす時間が十分とれない。ということがあります。このため、介護に時間を割けるように仕事や勤務先を変えたりとするのですが、当然ながら、この場合はシングル者の収入が減ってしまいます。また、親から目が離せないなどの介護が必要な状況の場合には、仕事をすること自体が難しくなってしまうケースもあります。この場合は親の年金のみが収入となってしまうことがあります。シングル者の収入が減ったり、勤務を辞めて収入が途絶え、さらに親の年金受給額が少なかったり、無年金の親の場合もあります。そうなると、介護をするシングル者と、介護を受ける親の生活は困窮を極めてしまう場合もあります。現在の、介護保険は介護サービスを外部から受ける場合の費用への保険です。雇用保険が失業中の収入の保険でありますが、シングル介護を行うシングル者の収入の減少や途絶えた場合の保険というものは存在していません。このために、シングル介護をする者、される者、親子ともども生活に困窮する事態となってしまいます。こうした金銭的問題だけではなく、シングル介護をする子供は、家事と介護を両方行い、変わってもらえる人がいないため、肉体的にも精神的にも疲労しています。「老老介護」も増えてきていますが、この「シングル介護」も急増していて社会問題の1つとなってきています。

出来ることならば、看てあげたいと思うものですが、介護は出口の見えない状況にも思えます。骨折とかで入院して3ヶ月も経てば完全によくなる。というものでもないだけに、最初は介護をすることを負担に思わなくても、時間が経てば経つほど、介護する側も疲労も増してくるので「この介護がいつまで続くんだろう・・」と出口がみえない状況に不安を覚えてくるのではないでしょうか?

できれば施設に入ってもらえないだろうか?!と思っても決して不思議なことではないですし、施設に入れることが悪いことにも思えません。まだ地方の町では、子どもがいるにも関わらず親を施設に入れることは何事だ!という風潮がある地方も実際にあります。でも、私はそういうことを言う人がいるのであれば、「あなたが介護してごらんなさい。」と言いたいです。介護する側は一生懸命にやってきているのです。一生懸命に頑張っているから、疲れ果てているです。周囲の目をはばかることなく、施設に入居できるような社会になってほしいと願うばかりです。

以前は「老人ホーム」と一括りでしたが、「老人ホーム」もいろいろあるようです。おそらく日本で一番高額ではないか?!と思われるのが、鳩山由紀夫元総理の母・鳩山安子さんが入居していたという聖路加国際病院の提携する高齢者マンションですが、こちらの金額はすごいです。部屋の広さによっても、金額は違いますが、入居費の最低金額が1億8195万(67平米)~5億3695万(170平米)。月額維持費は15万~30万円。(食事は別)賃貸で18年契約が前提という契約です。これだけの金額なんので、部屋もかなりすごいのですが(もちろん床暖房入り)食事も某ホテルが運営しているので、質の高い家庭料理を味わえるというのですが金額がすごい・・まさに富裕層のための施設ですね。富裕層の高齢者マンションは置いといて、それこそ値段も様々、施設もかなり多種多様な施設があるので将来のために、私も勉強してみようと思います!

まず、介護保険施設には、3タイプあるようです。「介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)」「介護老人保健施設」「介護療養型医療施設」この3タイプあり、どのような介護サービスが必要?によって施設を選ぶべき必要があります。

特別養護老人ホームですが、よく「特養(とくよう)」と呼ばれている老人ホームです。「介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)」は、生活介護が中心の施設です。

有料老人ホームと違って、特別養護老人ホームは社会福祉施設の一つに数えられているため、特別養護老人ホームを設置できるのは、地方公共団体や社会福祉法人です。そのため、入所の際には入所判定が行なわれます。 介護保険法では「介護老人福祉施設」という名称で呼ばれ、介護保険の施設サービスの1つとして定められています。

身体、精神上の障害のため常に介護が必要で、家での介護が困難な人が対象になっているため、要介護度1~5の人が利用することができます。(要支援1・2は利用不可)食事、排せつ、入浴など日常生活の介助や健康管理を受けられます。以前は申し込み順での入所だったのですが、現在は介護の優先度順となっているため、要介護度、認知症などの有無、介護者の状況などを総合的に判断して、地方自治体や施設が定めた入所基準に基づいて、緊急度の高い人から入所できるようになっています。2009年1月、厚生労働省が発表した「介護サービス施設・事業所調査結果の概況」によると、特別養護老人ホームの数は約6,000。ただ非常に人気が高いため、待機者数は全国で数十万人と言われているてめ、申し込みをしてから入所するまで何年も待つことも珍しくありません。この「特養」では、日常生活の介護や機能訓練、レクリエーションといったサービスを提供しているのが特徴です。

特別養護老人ホームは、利用する居室タイプによって料金が変わってきます。多床室よりも、従来型個室やユニット型個室の方が賃料が高くなります。料金の内訳は賃料・食費・介護保険一割負担額となります。本人や扶養義務のある家族の世帯収入・所得に応じて居住費・食費が減額される場合があります。医療面では、どうなんでしょうか?!

医療面のサービスは、健康管理や保健衛生が中心で、医療的ケアに対応していないところが大半です。そのため、痰の吸引や水分や栄養をチューブで胃に入れる胃ろう、じょくそう(床ずれ)、鼻などから流動食を投与する経管栄養、尿管カテーテル、酸素吸入といった医療措置が必要な人は入所を断られる場合もあるのが注意点です。何年もの間、在宅で入所できるのを待ち続け、いざ順番が来たのに入所できない、などということも起きる可能性があるからです。また、入所中に状態が変わって医療措置が必要となった場合も、状況によっては退去を命じられることもあります。さらに、病気などで医療機関への入院が3カ月以上におよんだ場合も退去しなければならないのに注意しなくてはいけないと思います。

介護老人福祉施設・介護老人保健施設、よく「老健(ろうけん)」と呼ばれている老人ホームです。リハビリを必要とする人を対象で、自宅での生活復帰を目的としている施設です。

介護保険が適用される方が対象で、24時間365日休みなく運営しているいわゆる入所型の施設です。具体的には要介護1から要介護5と認定された方なので原則は65歳以上の方ということになります。介護老人保健施設はリハビリテーションを中心とした医療サービスを提供し、在宅復帰を目的としています。病院と自宅の中間的な役割を果たしているため、入所期間は3~6カ月程度と短めになっています。このため、看護師、介護職員に加え、医師、理学療法士、作業療法士等、リハビリテーションに特化した職種も配置しているのが特徴です。その他に、施設内での日常生活に必要な食事、入浴、排泄、レクリエーションなどの支援や介助を行っていて、(管理)栄養士、支援相談員、介護支援専門員(ケアマネージャー)など、多職協働で利用者のニーズに応えてくれます。退所後の在宅での生活に支障がないよう、担当のケアマネージャーなどと連携し、ご家族も含めた生活全般にわたる相談援助を行っております。注意点として、たとえ入所中であっても、介護認定の更新で要支援、または自立と認定された場合には、利用不可となる為、退所扱いとなります。あくまで在宅復帰を目的とした中間施設としての位置づけなので、3ヶ月ごとに施設サービス計画(ケアプラン)を作成し、元の生活に戻るために必要な身体状況、家庭環境などを勘案した上で、退所後における生活に支障がないようにサポートしてくれまが、実際には「特別養護老人ホーム(前述の特養)に入りたいのに空きがない。在宅での介護は無理」といった人が、特養の空き待ちのために数カ所の老健を数カ月単位で転々としているケースも多々あります。

ショートステイ
介護老人保健施設では、短期入所療養介護(ショートステイ)と呼ばれていて、在宅で生活している方が利用できるサービスのひとつです。
介護をする家族が所用のため、介護者の介護ができないとか、日々の介護から離れてリフレッシュする時間が欲しい、など理由はさまざまですが、2泊3日とか、1週間とかの期間を設定し、その間施設に寝泊りしての生活をすることを指します。対象者は介護保険証を有する要支援1から要介護5までの方です。
デイサービス
通所介護のことをいいます。施設から自宅までの迎えに来てもらい、食事や入浴、介護予防プログラム、レクリエーションなどを施設で行います。そして、夕方に御自宅まで送る在宅系の日帰りサービスのことです。 対象者は上記のショートステイと同じく要支援1から要介護5の方が対象です。利用の回数は介護度や介護を受ける本人、御家庭の状況などで頻度に違いがあります。「自宅ではリハビリをできないから、リハビリを頑張りたい」「家のお風呂に入るのは大変」など利用目的は様々です。
料金ですが、食事・住居費が全額負担になっていて、その他の医療的な経費は介護保険が適用されるので1割負担となります。それぞれの家庭によって利用者負担は4段階に分けられます。
年金のみの方の場合、平均して約13万円程度が目安になると思います。介護老人保健施設では、4人程度の相部屋が主流です。プライバシーが保てる個室(ユニットケア)を増やそうという取り組みも進んでいますが、まだまだ普及していません。

介護療養型医療施設は介護型療養病床とも呼ばれています。昔でいうところの、老人病院です。

介護療養型医療施設は、急性期を過ぎて一般病院での治療を終えて(慢性的な病気などのために)長期療養が必要な人が入院する医療施設です。要介護1以上の要介護認定を受けた方が入所することができます。

介護療養型医療施設は、介護保険法の開始を機に、医療保険適用の病院から移行し、病院や診療所内や同敷地内などに設置されていることが多いため、外見上は病院と変わらないところがほとんどです。介護療養型医療施設は、医療や看護が受けられるため、痰の吸引や酸素吸入、胃ろう(胃に穴をあけ直接チューブで水分や流動食を注入)や経管栄養(鼻から胃にチューブを入れて水分や流動食を注入)の管理など、医学的措置が必要な方が入所しています。 認知症に対応した介護療養型医療施設であれば、在宅での生活が困難な認知症患者でも入所することができます。

介護療養型医療施設と病院の違いを簡単にいうのであれば、施設の目的が「治療」ではなく「療養」ということです。病気と療養の境界線が難しいところですが、病院治療を必要としないぐらいまで回復したけれど、自宅で療養することは、まだ難しいといった状況の時には、介護療養型医療施設の老人ホームへの入所の対象となります。 介護療養型医療施設は、医療・看護に重点を置いたサービスを受けることが出来ますが、医療ケアが含まれるので、特養や老健と比べると施設介護サービス費は高めになっています。

介護療養型医療施設は廃止が決まっています。医療・看護の必要性の低い者が介護保険給付を受けながら入院しているという批判があったため、2012年3月までに廃止することになっていましたが、介護療養型医療施設の受け皿の整備が進んでいないということもあり、廃止は2018年3月まで猶予されることになりました。この点だけは注意しておいてください。