
介護業界で働きたいけど「求人が多すぎてどう探せばいいのかわからない」「自分に合う職場を見つけたい」と悩んでいませんか?
介護業界はニーズが高く求人数は豊富な一方、職場ごとに働きやすさや待遇が大きく異なるため、ポイントを押さえた上で探すのが重要です。
本記事では、介護求人の探し方を7つに分けてわかりやすく解説します。さらに、求人を探す前にやるべきことや、良い職場の見極め方などもご紹介しています。
はじめて介護業界に飛び込む方も、転職を考えている方も、自分に合った働き方を見つけるヒントが詰まっているので参考にしてください。
この記事の内容
介護求人の探し方7選
介護求人の探し方は、主に以下の7つです。
- 求人サイト
- 折込チラシ
- ハローワーク
- 転職エージェント
- 就職フェア
- 知人の紹介
- 資格スクールの紹介
それぞれ具体的な内容を確認しましょう。
求人サイト
介護専門の求人サイトでは、勤務地や職種、勤務形態など、さまざまな希望条件で求人を絞り込み検索できます。
スカウト機能や口コミ情報を掲載しているサイトもあり、職場の雰囲気を把握しやすいのが特徴です。
一方で、情報量が多く選択肢に迷ったり、サイトによって求人内容が異なったりします。
「介護転職のミカタ」でも、6万件以上の求人から、自分に合った職場を見つけられます。完全無料なので、お気軽にご利用ください。
折込チラシ
折込チラシは、新聞に同封されている広告で、地域密着の求人を豊富に掲載しているのが特徴です。
求人サイトのような、インターネット上に掲載されていない求人が載っていることもあり、思わぬ掘り出し物の求人に出会える可能性もあるでしょう。
ただし、求人数が少なく、求人情報もチラシに掲載できる範囲のみと限られているため、職場の詳細情報を事前に確認しにくいデメリットもあります。
新聞を購読している方であれば、軽く目を通して、求人探しの参考にするといいでしょう。
ハローワーク
厚生労働省が運営する公共職業安定所(ハローワーク)では、無料で求人紹介や就職相談を受けられます。
ハローワークの最大の強みは、職業訓練(ハロートレーニング)を受けることで、介護資格の受講料が無料になる点です。
さらに、資格取得後はハローワークが、資格を活かせる職場を紹介してくれるため、安心して資格取得に集中できます。
ただし、登録や申請など手続きに時間がかかるため、すぐに転職したい方は「求人サイト」や「転職エージェント」などの活用がおすすめです。
転職エージェント
転職エージェントは、専任のアドバイザーに希望条件を伝えることで、自分に合った求人を提案してくれるサービスです。
提案以外にも、履歴書の添削や面接対策、面接当日の同行や条件交渉など、さまざまな転職支援を無料で受けられます。
アドバイザーとの相性が悪かったり、スケジュール調整が難しかったりするなど気になる点はありますが、手厚い転職サポートを受けたい方にはおすすめの転職方法です。
「介護転職のミカタ」では、求職者に寄り添いながら、不安な人の“ミカタ”になり、転職活動をサポートしているので、お気軽にご利用ください。
就職フェア
就職フェアは、複数の企業が専用のブースを出展し、採用担当者と直接話しながら求人探しをする転職方法です。
実際に職場で働く職員が担当しているため、職場の雰囲気や方針などをその場で知れるメリットがあります。
筆者も企業側として出展ブースに立った経験があり、実際の仕事内容や人間関係、待遇面などを丁寧に説明させていただきました。
開催日が限られている点はデメリットですが、さまざまな企業のリアルな情報を知れるため、自分に合った職場を見つけやすい方法です。
知人の紹介
すでに職場で働いている知人からの紹介は、情報の信頼性が非常に高く、採用されやすい転職方法のひとつです。
筆者も知人に職場を紹介し、知人から「転職してよかった」という声をいただきました。とくに、求人内容からは見えにくい職場の雰囲気や人間関係、詳しい給与形態などを事前に共有できる点は、大きなメリットです。
紹介制度がある職場では、知人を紹介することで、紹介した側もされた側も紹介料という形でお祝い金をもらえる場合もあります。
ただし、紹介してもらい入社した 者されたという理由から辞めにくくなり心理的なプレッシャーを感じることもあるため、知人の情報や契約内容を確認し、慎重に転職を検討しましょう。
資格スクールの紹介
初任者研修や実務者研修など、介護資格を取得できるスクールでは、提携している事業所の求人を紹介してもらえる場合があります。
資格スクールと提携しているため、未経験者向けの求人が多く、入社まで転職サポートを受けられるケースもあるため、安心して転職活動できるでしょう。
ただし、紹介してもらえる求人数が少ないこともあるため、求人サイトや転職エージェントなど、ほかの方法も併用するのがおすすめです。
介護職の基礎資格である介護職員初任者研修の資格については、以下の記事を参考にしてください。
介護求人を探す前にやるべきこと
介護求人を探す前には、以下3つのことを行いましょう。
- 希望条件を整理する
- スキルや経験を見直す
- 将来のキャリアを考える
自分に合った職場を見つけるために重要なことなので、ぜひ参考にしてください。
希望条件を整理する
介護の仕事には、訪問介護や特別養護老人ホーム、デイサービスなどさまざまな働き方があります。
まずは、以下のような希望条件を整理しましょう。
- どのような施設で働きたいか
- 勤務時間や休日はどうしたいか
- 給与や福利厚生はどのくらいを希望するか
希望条件が整理されていないと、求人を見ても何を優先するべきかわからず、自分に合った職場を探しにくくなります。
以下の記事で、介護施設の種類の特徴や、未経験でも働きやすい職場の選び方などを紹介しているので、合わせてご覧ください。
スキルや経験を見直す
今自分が持っている資格や、これまでの経験を見直すことで自分の強みがわかり、企業側へ自分をアピールする際の参考になります。
たとえば、国家資格である介護福祉士の資格があり経験も豊富なら、さまざまな求人を選びやすく、待遇面の交渉もしやすくなります。
具体的なスキルや経験は、採用する側にとっても選考基準の大きな判断材料になるため、明確にアピールできるよう準備しておきましょう。
将来のキャリアを考える
介護職はキャリアの選択肢が広く、現場の介護職以外にも、以下のような職種へのステップアップが可能です(それぞれのリンク先で各職種の仕事内容を確認できます)
また、施設の管理者やエリアマネージャーなど、現場から離れマネジメント職にキャリアアップする選択肢もあります。
5年後10年後にどんな働き方をしたいのか考えることで、キャリアの方向性が明確になり、自分に合った転職先を見つけられるでしょう。
介護求人を探すタイミング
介護求人を探すタイミングは、主に以下のような時期がおすすめです。
- 4月や10月など求人が増えるとき
- 夏や冬のボーナスが支給されたとき
- 今の職場に不安を感じるとき
転職市場が活発になり求人数が増える時期は、たしかに求人を探すタイミングとしては適しています。しかし、転職したいと感じる時期は人によって異なるため、もっとも適切なタイミングは「自分が転職したいと感じたとき」です。
筆者の場合は、待遇面や人間関係など、徐々に職場に対する不満が出てきたため、少しずつ求人を探しはじめました。
早めに情報収集を開始したことで、余裕を持って求人探しができたため、理想の職場への転職に成功しました。
非公開求人や急募案件は時期にかかわらず、一年を通じて出てくる可能性があるため、定期的に求人をチェックすることも重要です。自分のペースを大切にしながら、タイミングを見極めて転職を成功させましょう。
良い職場の見極め方
本章では、良い職場の見極め方を3つ紹介します。
- 公式サイトや口コミをチェックする
- 実際に面接や職場見学をしてみる
- 転職エージェントを利用し情報収集する
それぞれ詳しい内容を見ていきましょう。
公式サイトや口コミをチェックする
企業の公式サイトがある場合、事前の施設の理念や職場環境、スタッフ紹介などをチェックしましょう。掲載している写真や活動報告から、現場の雰囲気や運営方針が見えてきます。
また、求人サイトや口コミサイトに掲載されている職員の声や施設を利用する家族の声なども参考になります。
ただし、口コミは転職を検討している方や施設に対して不満を抱いている方の投稿が多く、ネガティブな内容が目立つ傾向にあるため、鵜呑みにしすぎず参考程度にしましょう。
実際に面接や職場見学をしてみる
面接や職場見学は、求人誌やネット情報だけではわからないリアルな雰囲気を知る絶好の機会です。
スタッフの対応や施設の清潔状況、ご利用者の表情などを自分の目で確認しましょう。見学者である自分に対する挨拶の仕方や、職員同士のコミュニケーションなどからも、職場の風土を感じ取れます。
面接や見学の際に気になる点があれば担当者に質問し、少しでも疑問点を解消することが大切です。
「実際に働く自分」をイメージしながら、違和感がないかを考えることが、良い職場を見極めるポイントです。
転職エージェントを利用し情報収集する
自分ひとりの力だけでは、情報収集に限界があります。そのため介護業界に特化した転職エージェントを利用し、詳しい待遇面や施設の内情など、一般に出回らない情報を集めておくことが大切です。
転職エージェントの担当者は、実際に施設へ足を運び、職場の雰囲気を確認したり担当者と直接話をしたりしているため、信頼性の高い情報収集が期待できます。
転職エージェントを利用すれば、条件交渉や面接日程の調整なども代行してくれるため、転職活動の負担軽減にもつながるでしょう。
「介護転職のミカタ」では、専任のコンサルタントが希望条件に沿った求人を提案してくれます。さまざまな内部情報も共有してくれるため、自分に合った職場を見つける際に役立つので、お気軽にご利用ください。
介護求人に関するよくある質問
介護求人に関するよくある質問は、以下の3つです。
- 介護職の給与はどれくらい?
- 転職サイトとハローワークはどっちがいい?
- 介護職のキャリアアップにはどのような道がある?
それぞれの回答を確認しましょう。
介護職の給与はどれくらい?
厚生労働省の「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」によると、介護職の平均給与は常勤と非常勤で、それぞれ以下のとおりです。
雇用形態 | 平均給与(月給) |
常勤 | 338,200円 |
非常勤 | 196,060円 |
無資格や未経験の方は、上記よりも低めのスタートですが、資格を取得したり経験を積んだりすることで、確実に給与アップできます。
とくに、国家資格である介護福祉士の資格は、資格手当が支給されるだけでなくベースアップにもつながり、給与アップに大きく貢献してくれるでしょう。
介護職の平均給与については、以下の記事でも解説しているため、参考にしてください。
転職サイトとハローワークはどっちがいい?
転職サイトとハローワークは、以下のようなメリットとデメリットがあり、それぞれ向いている人の特徴も異なります。
介護求人の探し方 | メリットとデメリット | 向いている人の特徴 | ||
転職サイト | ・メリット:豊富な求人数から選べる ・デメリット:情報量が多すぎて選択に悩む | ・自分のペースで転職活動したい人 ・豊富な求人数から職場を選びたい人 | ||
ハローワーク | ・メリット:失業保険や職業訓練などの支援を受けられる ・デメリット:求人数が地域密着向けに限られている | ・地域密着の求人を探している人 ・失業保険や職業訓練を堅牢している人 |
それぞれの強みを理解した上で、自分に合う転職サービスを利用しましょう。
介護職のキャリアアップにはどのような道がある?
未経験から介護職を始める場合、一般的なキャリアアップのルートは下記の順です。
- 介護職員初任者研修の資格を取得する
- 現場で介護職として働き始める
- 実務者研修の資格を取得する
- 実務経験を3年以上積む
- 介護福祉士の資格を取得する
さらに経験を積むことで、介護リーダーやサービス提供責任者、管理職などへのキャリアアップも可能です。
また、ケアマネジャーや生活相談員など他職種への転向もできるのが介護業界の魅力と言えるでしょう。
介護職のキャリアアップに役立つおすすめの資格は、以下の記事を参考にしてください。
まとめ
介護求人の探し方には、求人サイトやハローワーク、転職エージェントの利用など、さまざまな方法があります。
求人を探す際に大切なのは「自分に合った職場を見極めること」です。自分に合った職場を見つけるためにも、希望条件の整理や将来のキャリアを考える事前準備が欠かせません。
また、口コミのチェックや職場見学などを通じて、リアルな情報を集めることも重要です。
本記事を参考に、自分にとって働きやすくやりがいのある職場を見つけて、後悔のない転職を実現させましょう。
この記事を書いたのは・・・

津島 武志/Webライター
保有資格:介護福祉士/介護支援専門員/社会福祉士
業界17年目の現役介護職兼ケアマネージャー。
さまざまな介護系メディアでWebライターとしても活動し、多くの検索上位記事を執筆。
介護職以外に転職メディア「介護士の転職コンパス」や自身のライフスタイルや介護系コンテンツを発信するYouTubeチャンネル「かいご職TV」等を運営。